ココナッツシュガーとは?美容や健康に感度の高い方を中心に広がりを見せているココナッツシュガー。どんな成分が含まれ、メリットや効能は何があるのでしょうか。体に悪く働くデメリットも併せて解説します。
ココナッツシュガーの原料
ココナッツシュガーは、ココナッツ(ココヤシ)の果実ではなく、花の蜜を煮詰めて作られた砂糖です。主な産地は東南アジアなど熱帯地域で、日本で出回っているそのほとんどがフィリピンやインドネシアが産地です。
ココナッツシュガーは豊富な栄養素が含まれるうえ、摂取後の血糖値の上昇が穏やかな低GI食品であるため、健康や美容に関心の高い人を中心に注目を集めています。
ココナッツシュガーのメリット・効能
ココナッツシュガーは、カルシウム・マグネシウム・カリウム・亜鉛・鉄・リンなどの、体作りに必要な栄養であるミネラルを豊富に含む食品です。そのほか脳、神経、皮膚などの健康を保ってくれるビタミンB群や、16種類ものアミノ酸が含まれ、さらにストレスケアや、細胞を活性化する働きがあるグルタミン酸などの栄養素もたっぷり含まれています。
カロリーは白砂糖とそれほど違いはありませんが、注目すべきなのはGI値が35であるということ。血糖値が上がるのを抑制してくれる食物繊維が豊富なので、血糖値の上昇が穏やかな低GI食品なのです。参考に、白砂糖のGI値は110とかなり高い値です。
高GI食品の摂取によって血糖値が急上昇すると、その血糖値を下げようとして体内からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血中の糖分を脂肪に変えるため、体内に脂肪を溜め込んでしまうのです。同じ甘味料であっても、低GI食品であるココナッツシュガーを選ぶ方が美容や健康に良いのがよく分かりますね。(※1)
ココナッツシュガーが体に悪くなるのはどんなとき?
体に良いことばかりのココナッツシュガーですが、体に悪い食べ方をするとデメリットに働くこともあります。体のために取り入れるのであれば、しっかり理解しておきましょう。
食べすぎはカロリー過多で肥満につながる
ココナッツシュガーのカロリーは、白砂糖と同等なので、食べ過ぎてしまうと当然ながらカロリー過多になってしまいます。砂糖の代用として使用し、過剰な摂取は避けましょう。
虫歯には気をつける
栄養成分が豊富なココナッツシュガーですが、砂糖には変わりがありません。虫歯の原因にもなりますので、サプリメントなどとは区別し、摂取後は歯磨きを忘れないようにしましょう。
和食には使いづらい献立も
ココナッツシュガーは、黒糖にも似た芳ばしい香りが特徴です。そのため洋食の料理には合わせやすいのですが、和食には使いづらいと感じることも。
価格が高め
上白糖やグラニュー糖に比べると、高価格なのは否めません。ただし、安さを求めるのではなく、高くても製造過程が分かるものやオーガニック栽培のもの、無添加・無漂白のものを選ばれることをおすすめします。無漂白のココナッツシュガーは薄い茶色ですよ。
ココナッツシュガーは体に悪い摂り方を避けて始めよう
栄養成分が豊富で、体に良いことばかりのココナッツシュガー。脳のケアやストレスの緩和にも役に立つとは、美容だけでなく、健康に気をつける方も取り入れたくなる食品ですね。体に悪い摂り方を避け、デメリットも理解したうえで、上手に始めてみましょう。
参考:
(※1)GI(Glycemic Index:グライセミック・インデックス):食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す値。摂取2時間後までの血液中の糖濃度を計測。オーストラリア シドニー大学では、グルコースを100とした場合、GIが70以上の食品が「高GI食品」、56~69の間の食品が「中GI食品」、55以下の食品が「低GI食品」と定義されます。