健康や美容を意識する中で、注目されているデーツ。それを原料とした「デーツシロップ」が体に悪いことを起こす要因とは?デーツシロップのメリットに加え、健康面を考えてデーツシロップを取り入れる方にこそ、知っていただきたい隠れた危険性を解説します。
デーツシロップとは
デーツシロップは、ナツメヤシの果実である“デーツ”を原料とした液状の甘味料です。黒糖のようなコクのある甘味が楽しめるうえ、美容効果を含む高い栄養価が注目されています。
デーツシロップが体に悪い?隠れた危険性とは
そんな魅力のあるデーツシロップを体に悪いものとしてしまう、隠された危険性とはどんなものでしょうか。
デーツに含まれる糖質はブドウ糖と果糖です。果糖は砂糖の主成分であるショ糖よりも甘味が強く、中東地域では砂糖の代わりに使われることもあります。
砂糖の代わりに使われるほど甘味のあるデーツは、100gあたり281kcalとカロリーも高めです。これを原料としたデーツシロップも、栄養価が高いとはいえ、糖質であることには変わりありません。栄養価が高いからといってデーツシロップを摂りすぎると、血糖値が高くなったり、太りやすい体質になったり、中性脂肪として体内に蓄積され、生活習慣病の原因にもなりますので注意しましょう。(※1)
デーツシロップのメリット
摂りすぎは体に悪いデーツシロップですが、原料となるデーツと同様、その栄養価の高さによる効果やメリットもたくさんあります。
エネルギー効率の良さ
先ほども述べたとおり、デーツに含まれる糖質はブドウ糖と果糖。どちらも単糖類であり、糖類の中でも一番小さな分子体です。
そのため消化吸収が早いという特徴があり、脳や体のエネルギーに変換されやすい効率の良さがあります。そのエネルギーに変換される過程も体への負担が小さいため、スポーツ時のエネルギー補給などにもぴったりです。
カロリー軽減効果
デーツシロップは砂糖よりも甘味が強いので、砂糖よりも少量で甘みを出すことができます。これにより摂取カロリーを抑えることができるため、代替糖として人気が高い甘味料です。
高血圧予防効果
デーツにはカリウムも豊富です。カリウムは余分な塩分を体外に排出してくれるので、高血圧を予防します。塩分の摂り過ぎによるむくみ改善にも効果的ですよ。
エイジングケア効果
抗酸化作用があることで知られるβ-カロテンやポリフェノールも同様で、酸化による老化を防ぐエイジングケアの効果に期待ができます。特にβ-カロテンは、体内でその一部がビタミンAに変わるため、皮膚や粘膜を健やかに保つ美肌効果も。加えて亜鉛も豊富なので、ビタミンAの抗酸化作用の活性化を促してくれますよ。
デーツシロップのおすすめの使い方
デーツシロップは、健康を考えて摂るというよりも、日常生活において代替糖として使用することがおすすめです。
ヨーグルトやアイスクリームにかけたり、スイーツ作りに使ったりするほか、お料理への使用も可能です。黒糖のようなコクのある味わいなので、料理の風味を邪魔しません。
おすすめなのが酢の物に用いること。デーツシロップを加えることで、酸味の角が取れてまろやかな味わいに変化しますよ。
デーツシロップを体に悪いものとせず、正しく取り入れよう
やり過ぎ・摂り過ぎは何事も良くありません。体のことを考えて取り入れるのであれば、その性質を理解して正しく取り入れましょう。デーツシロップは、体に良いからと、サプリ感覚で摂るのではなく、代替糖として日常的に取り入れるのをおすすめします。
参考:
(※1)果実類/なつめやし/乾−01.一般成分表-無機質-ビタミン類 | 食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07096_7