ハトムギ茶は美肌や健康づくりのために、昔から愛用されている健康茶です。
「首のイボが取れる」と広く言われていますが、実際にどのような栄養成分が含まれていて、どのような健康・美容効果が得られるのか意外と知らないものです。
そこで今回は、ハトムギ茶の効果効能にスポットを当てて紹介します。また、気になるハトムギ茶のデメリットも合わせて解説していきます。
ハトムギ茶とは?
ハトムギ茶は焙煎したハトムギで作るお茶ですが、原料であるハトムギは南アジア原産のイネ科の植物で、ジュズダマ属に分類されます。「むぎ」という名称がついているので、麦の仲間のように思われるかも知れませんが、イネ科、つまりお米の仲間ということになります。
粒は白いトウモロコシのような形状をしており、そのまま食べるともちもちとした食感で、噛み応えがあります。つぶすと白い実が出てきますが、この実を乾燥させたのが「ヨクイニン」です。中国では古くから薬膳や生薬として、日本では医薬品としても使用されています。医薬品として使用される場合は、イボや肌荒れなどに使用されることが多いとされます。
ハトムギ茶の特徴的な栄養成分とは?
豊富な栄養価で知られるハトムギは「穀物の王様」とも言われ、ヨクイニンのほか外側の皮や内側の薄皮、渋皮にも健康効果が期待できるとされます。
ビタミンB2は玄米以上とされ、そのほかカルシウムや鉄、食物繊維などが豊富です。またタンパク質が多く、アミノ酸のバランスも良いため、新陳代謝を促す働きもあります。特徴的な栄養成分について詳しく見ていきましょう。
コイクセラノイド
ヨクイニンの含有成分であるコイクセラノイドは、飽和脂肪酸の一種でハトムギ特有の成分です。肌のターンオーバーを促す作用があるとされ、肌の新陳代謝を促進して美肌づくりをサポートしてくれます。肌荒れやアトピー性皮膚炎を改善するとして、化粧品の原料としても用いられています。
ビタミンB2
ハトムギに豊富に含まれているビタミンB2は、脂質や糖質、タンパク質をエネルギーに変えるときに欠かせない栄養素で、食べたものをスムーズにエネルギーにしてくれます。皮膚や髪、爪などの細胞の再生、老化の要因の一つとされる過酸化脂質の分解・消去などにも役立ちます。
9-ヒドロキシ-オクタデカン酸
ヨクイニンに含まれる9-ヒドロキシ-オクタデカン酸という成分には、脂肪の代謝を促す働きがあります。そのため肥満を抑制することができ、ダイエット効果も期待できます。
ハトムギ茶に期待できる効果・効能とは?
ハトムギに含まれる栄養成分の特徴を確認したところで、どのような効果・効能が期待できるのか、見ていきましょう。
美肌効果
ハトムギ茶は、肌をなめらかにすることから「美肌にいい」として親しまれているお茶です。ヨクイニンに含まれるコイクセラノイドには肌の角質代謝を高め、ターンオーバーを促進する働きがあるとされます。またバランス良く含まれたアミノ線が新陳代謝を促し、肌の細胞の生まれ変わりをサポートします。
体内の毒素を排出する効果もあり、体の内側から肌荒れやニキビといった肌トラブルを改善し、美肌づくりを助けてくれるのも特徴的です。
デトックス効果
ハトムギ茶には尿の排出をサポートする作用があることも知られており、腎臓の働きをサポートしたり、むくみの解消にも有効と考えられます。また食物繊維が豊富で、大腸のぜん動運動を促すため便秘改善にも期待できます。
生活習慣病の予防・改善効果
ヨクイニンに含まれる9-ヒドロキシ-オクタデカン酸には、脂肪の代謝を促進する働きがあります。余分な脂肪の蓄積を防ぎ、肥満を予防する効果にも期待ができます。また、細胞へのグルコースの取り込みを促進する作用も報告されており、糖尿病を予防する効果にも期待できます。さらに、コイキサンには血糖を下げる働きがあるという研究結果が報告されており、生活習慣病の予防や改善にも役立ちます。
アレルギー抑制効果
ハトムギには、ヒスタミンやTNF-αといったアレルギー症状の原因物質を抑える作用があると報告されています。そのため、花粉症やアトピー性皮膚炎、ハウスダストなどによるアレルギーといったアレルギー症状を緩和する効果にも期待できます。
炎症を抑える効果
ウィルスや細菌といった有害な物資の攻撃を受けると、人間の細胞は赤く腫れたり、熱を発することがあります。これを炎症反応と言いますが、ハトムギにはこの炎症を抑える効果も報告されています。炎症を体の内側から抑えることができるため、ニキビや肌トラブルの改善にも期待できます。
また老化や肥満には慢性炎症が関わっているとされ、ハトムギ茶を飲用することで慢性炎症の予防にもつながると考えられます。
がんを予防する効果
ハトムギには抗腫瘍作用があることが報告されています。特に早期のがんであれば治療に効果的とされ、金沢大学大学院医薬保健学総合研究科で行った「健康茶、ハトムギのがん予防並びに腫瘍発現初期段階での有用評価」では、腫瘍を約40%抑制したと報告しています。
なお、中国ではハトムギを溶かした物質を抗がん剤として認めているそうです。
ハトムギ茶を飲むデメリットとは?
ハトムギ茶自体に体に悪い物質が含まれているわけではありませんが、過剰摂取は気をつけたほうがいい体質の方もいます。まとめてみましょう。
イネアレルギーがある方はアレルギー反応に注意
ハトムギ茶はイネ科の植物なので、イネアレルギーがある方は皮膚の発疹、吐き気などのアレルギー反応が出てしまう可能性があります。摂取量を調節するか、控えるのがおすすめです。
脱水症状を招く危険がある
ハトムギには尿を排出する作用があるため、飲み過ぎると利尿効果が過剰に働いてしまい、脱水症状を引き起こす危険もあります。飲み過ぎには注意しましょう。
妊娠中の過剰摂取は厳禁
ハトムギの外側の殻には、子宮を収縮させる作用があると言われています。適量では問題はありませんが、サプリメントでの大量摂取はしないようにしましょう。特に妊娠中の方は、子宮に何らかの影響が及ぶことも懸念されます。ハトムギ茶を濃く抽出して飲用するといったことも控えましょう。
デメリットを挙げましたが、すべて過剰摂取をした場合になります。
健康や美容を目指して摂る食品の多くは、「毎日・適量を・続ける」ことが最も効果的です。体に良いからといってたくさん摂るのではなく、毎日コツコツ続けましょう。
ハトムギ茶の正しい選び方
ハトムギ茶の効果効能、さらにデメリットも見てきましたが、市販されているハトムギ茶は数が多く、どのような商品を選ぶかも重要です。
選び方のポイントは、国産のハトムギを使用しているかどうかです。国内で売られているハトムギの92%は海外産ですが、農薬などが使用されていることも多いからです。
そこでおすすめの商品は、富山県において有機栽培で生産されたハトムギを使用した太陽食品の「国産 発芽活性 有機はとむぎ茶」です。
特徴的なのは、ハトムギを水に浸し、熱を加えた後、発芽寸前まで活性させた発芽活性です。これにより栄養価が高くなり、さらに風味もよくなっているのです。さらに、防腐剤や化学調味料、香料を使わずに独自の焙煎方法で仕上げているので、風味豊かで体に優しい健康茶なのです。
【まとめ】美肌づくりのほか、がんや肥満の抑制にも有効
「肌にいい」として古くから親しまれているハトムギ茶ですが、ヨクイニンの含有成分であるコイクセラノイドが特に有効に働いているようです。コイクセラノイドはヨクイニン特有の成分ですから、他のお茶では摂取できないこともポイントです。そのほか、ダイエット効果やデトックス効果、さらにはがんの抑制にも有効という報告があることも紹介しました。
また今回のコラムでは、国内産のハトムギを使用した太陽食品の「有機はとむぎ茶」も紹介しました。発芽寸前まで活性化させることで、栄養価をさらに高めた健康茶です。ぜひ日々の健康・美容づくりにお役立てください。