モリンガの知られざる効果とは。女性に嬉しい栄養素も満載

モリンガは、90種類以上の栄養素を含み、「奇跡の木（ミラクルツリー）」として注目されるスーパーフードです。5000年以上前から薬や美容、健康のために利用されており、クレオパトラが美を保つためにモリンガオイルを肌に塗ったり、お茶にして飲んでいたという逸話も残っているようです。

そこで今回の記事では、モリンガを摂ることで女性が得られる効果について、紹介していきます。

モリンガはなぜ「奇跡の木」と言われる？

モリンガは、北インド原産わさび科の植物で、和名は「ワサビノキ」と言います。世界で最も栄養価の高い植物の一つとされ、必須アミノ酸、炭水化物、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が、幅広くなおかつバランスよく含まれているのが特徴です。飢餓のない世界を目指して活動している国連の食糧支援機関である国際WEP（国際連合世界食糧計画）でもその栄養価の高さを認めており、貧困地域や飢餓に苦しむ国や地域で重要植物として植樹されているほどです。

しかも、葉や果実だけではなく、花、種、枝、根、幹などすべての部分を食べることができます。また栽培効率が高く、1年で2〜3メートルほど成長する抜群の生命力を持っています。そのため、「奇跡の木（ミラクルツリー）」や「生命の木」といった賞賛を含めた呼び方で呼ばれているのです。

モリンガの豊富な栄養素

モリンガは豊富な栄養素が含まれていることから、海外ではスーパーフードと言われています。主な栄養素は下記のようになっています。 

栄養素の含有量も豊富です。

• ビタミンB6…100g当たり1.2mg（豚肉の1.6倍）
• ビタミンC…100g当たり51.7mg（オレンジの1.3倍）
• カルシウム…100g当たり185mg（牛乳の1.68倍）
• 鉄分…100g当たり4mg（ほうれん草の2倍）
• 食物繊維…100g当たり2g（レタスの1.8倍）

また、モリンガの葉を乾燥させたモリンガパウダーの場合は、下記のようになります。

• ポリフェノール…赤ワインの8倍
• アミノ酸…米酢の97倍
• 鉄分…プルーンの82倍
• ビタミンE…卵の96倍
• カルシウム…牛乳の16倍
• 食物繊維…レタスの28倍
• 葉酸…ほうれん草の4.6倍

 このほかにも、発芽玄米の約20倍のGABA（ギャバ）が含まれるといったように、多彩な栄養素が含まれており、さらに含有量が豊富なのもモリンガの特徴なのです。

女性に嬉しいモリンガの多彩な効果・効能

モリンガに確認されている栄養素は90種類以上あり、バランスよく含まれているため、多彩な効果・効能が得られることにも期待が持てます。ここでは特に女性にうれしい効果・効能について、紹介していきます。

活性酸素を除去し、エイジングケアを効率的に

老化の原因の一つは、体の中にたまる活性酸素です。ストレスや紫外線、寝不足、喫煙、激しい運動などによって活性酸素が発生し、体をサビつかせていきます。シミやシワの原因になるほか、動脈硬化を起こしやすくしたり、がんや免疫機能の低下を招くことも知られています。

この活性酸素の除去に役立つのがポリフェノールです。モリンガには赤ワインの約8倍のポリフェノールが含まれているほか、活性酸素の働きを抑える抗酸化ビタミンと言われるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEも豊富に含まれています。そのため、効率的なエイジングケアができるのです。

エネルギーを消費しやすい体になって効率よくダイエット

アミノ酸は体の回復や機能改善などに役立つほか、効率よくダイエットするのにも不可欠です。血流が良くなったり、体温が高くなったり、基礎代謝を高める作用があるため、エネルギーを消費しやすい、脂肪を燃焼しやすい体を作ることができるからです。

具体的には、下記のアミノ酸がダイエットに効果的とされます。

• バリン
• ロイシン
• イソロイシン
• アルギニン

モリンガには、体内で合成できない9種類の必須アミノ酸を含む、19種類のアミノ酸が含まれています。そのため、モリンガを摂取することで、効率的に脂肪を燃やすことができるようになるのです。

腸内環境を整えて便秘のお悩みに

腸内環境が悪く便秘になると、肌荒れや疲労感、不快感、イライラ、お腹の張り、食欲低下、痔のトラブルなどにつながることがあります。さらに食欲低下によって機能低下が起き、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まることも知られています。

便秘は筋力が弱い女性に多いのですが、モリンガには腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やす食物繊維が豊富に含まれています。そのため、モリンガは腸内環境を整えるのに有効な食べ物なのです。

食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類がありますが、モリンガにはどちらも含まれているのが特徴です。水溶性食物繊維は水分を保持するため便を柔らかくする作用があり、不溶性食物繊維は水分を含んで便の量を増やすため大腸を刺激することができます。つまり、役割が異なる2種類の食物繊維を一度に摂れるモリンガは、女性の便秘解消に大いに役立つのです。

リラックスした毎日を過ごせる

アミノ酸の一種であるGABA（ギャバ）は、抑制系の神経伝達物質として脳や脊髄に多く存在しています。主に副交感神経で働き、興奮状態を抑えたり、精神を安定させるといった作用があります。ストレス社会の現代では、チョコレートや玄米などで積極的にGABAを摂っている方もいるでしょう。

モリンガは、発芽玄米の約30倍という豊富なGABAが含まれており、リラックスした状態を維持するのに役立ちます。そのため、睡眠の質を改善する効果にも期待ができます。良質な睡眠は、日中のダメージを修復し、酸化を抑えるために欠かせません。もちろん、美肌を作るのにも有効です。

むくみを改善し、すっきりした足元に

立ち仕事をしている女性に多いのが足のむくみです。むくみは、足の酷使のほかにナトリウムを含む塩分の摂りすぎも原因の一つです。そのナトリウムを体外に排出する際に活躍するのがミネラルのカリウムです。 

カリウムには主に次の3つの働きがあります。 

• 塩分（ナトリウム）を体外に排出する
• 細胞の浸透圧を調節する
• 心臓や筋肉、神経の機能を維持する

カリウムが不足すると、腎臓での塩分調節機能が追いつかなくなってしまいます。すると、高くなった細胞内のナトリウム濃度を薄めようと、水分を溜め込もうとしてむくみが出てしまうのです。そのため、カリウムを積極的にとることでナトリウムを体外に排出し、むくみを解消することができるのです。 

「日本人の食事摂取基準（2020年版）」によると、カリウムの摂取量は、成人女性で1日2000㎎が目安量となっています。乾燥したモリンガの葉には100g中2808mgが含まれていると言われており、豊富なカリウムを含むモリンガを摂ることで、すっきりした足元を維持できるようになるのです。

鉄不足からくる不調を回避

女性は月経があるため、男性に比べると鉄分が不足しやすい傾向があります。女性の10人に1人は貧血の疑いがあるとされ、鉄分が不足すると下記のような症状が起きやすくなります。

• 頭痛
• めまい
• 手足の乾燥
• 口内炎
• 吹き出物
• 肌の乾燥
• 抜け毛　など

「貧血は万病のもと」と言われ、鉄分が不足すると病名はなくても「なんとなく疲れた」といった不調が続くことがあります。モリンガは鉄分が豊富に含まれているため、このような鉄分不足からくる不調を回避することができます。

【まとめ】モリンガの豊富な栄養素はまさに奇跡！女性に嬉しい効果・効能も

耳慣れないモリンガという植物ですが、海外のセレブの間ではスーパーフードの一つとして親しまれています。豊富な栄養素は90種類以上にも及び、女性に嬉しい効果・効能も多彩です。日本国内では沖縄県や鹿児島県、熊本県などで生産されており、パウダーやサプリメント、お茶などとして販売されています。ぜひ試してみてください。