ここ数年、乳酸菌飲料の人気が高まっています。種類も豊富で、期待する効果によって乳酸菌飲料が選べるようにもなっています。
そこで今回は、乳酸菌と乳酸菌飲料の効果について解説していきます。
また、糖質やカロリーを気にせず摂れる植物性乳酸菌の無風味パウダーについても紹介します。
乳酸菌とは?
厚生労働省が運用するe-ヘルスネットでは、乳酸菌のことを「発酵によって糖から乳酸をつくる嫌気性(空気を嫌う)の微生物の総称」と説明しています。
乳酸とは、ブドウ糖や乳糖などの糖質が分解される際に発生する物質のことです。スポーツなどで疲れが溜まった時に「乳酸が溜まってきた」などというように使われますが、実はこの常識は間違って広まったもの。乳酸と疲労には直接的な関係はないとされます。
実際の乳酸は、反対に肝臓でエネルギーとして再利用されるなど、エネルギー源となります。そのほか、以下の働きも確認されています。
- カリウムが失われないような働きで筋肉の疲労を防止
- 新しい血管の生成、傷の回復などに役立つミトコンドリアの新生・遺伝子発現の調整
このように人間が体を動かす上で欠かせない乳酸を作り出すのが乳酸菌です。人類にとって最も有益な細菌と言われ、形状の違いから乳酸桿菌(棒状、円筒状)と乳酸球菌(球形)の2つに分類されます。
乳酸菌の種類とは?
乳酸菌の健康効果がわかったのは20世紀初頭で、歴史はそれほど古くありません。しかし、その豊富な健康効果から数多くの研究が進んでいます。現在では400種類以上の乳酸菌が発見されているとされます。
乳酸菌とひとくくりにされますが、種類によってそれぞれで期待できる効果が異なりますので、以下の表で確認しましょう。
乳酸菌 |
期待できる主な効果 |
Lカゼイ・シロタ株 |
腸内環境改善 |
LG21乳酸菌 |
腸内環境改善、胃腸機能改善、ピロリ菌の活動抑制 |
KW乳酸菌 |
免疫力強化(感染症予防、など)、花粉症やアトピー性疾患などのアレルギー症状の緩和 |
ビフィズス菌 |
腸内環境改善、免疫力強化(感染症予防、がん予防、など) |
ガゼリ菌 |
内臓脂肪減少 |
ラブレ菌 |
免疫力強化、整腸作用、コレステロール値の改善 |
クレモリスFC株 |
免疫力強化、血中脂質の改善、血糖値の上昇抑制、花粉症やアトピー性疾患などのアレルギー症状の緩和 |
BB536株 |
免疫力強化、花粉症や花粉症やアトピー性疾患などのアレルギー症状の緩和、潰瘍性大腸炎の改善 |
なお、乳酸菌とビフィズス菌は比較して紹介されることが多いですが、ビフィズス菌は乳酸と同時に酢酸を作り出す、酸素があると生息できない(酸素のない大腸でのみ生息している)などの特有の特徴があります。
乳酸菌飲料の効果とは?
乳酸菌は、漬物や味噌、日本酒、チーズ、ヨーグルトなどの食品から摂ることができます。日本では古くから野菜を塩漬けにした漬物が食べられていましが、世界でも伝統的な発酵食品に乳酸菌が使われてきました。
また1919年には、今でも人気商品の「カルピス」が発売されます。これが日本で初めて製品化された乳酸菌飲料で、乳酸菌を手軽に摂ることができるようになります。さらに1935年には「ヤクルト」も誕生しています。
厳密に言うと、乳酸菌飲料は食品衛生法に基づく「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」によって、「乳製品乳酸菌飲料」と「乳酸菌飲料」の2種類に分類されます。無脂乳固形分が3.0%未満のものは「乳酸菌飲料」、3.0%以上のものは「乳製品乳酸菌飲料」と大きく分けることができます。
含まれている菌によって違いはありますが、乳酸菌飲料は菌体や乳酸菌が作る有効成分によって以下のような機能性があることがわかっています。
- 整腸作用
- コレステロールの低減作用
- 免疫力の向上
- 老化の抑制
- 花粉症などのアレルギー症状の軽減
- 潰瘍性大腸炎の症状軽減
- 肝機能の改善
- メンタルヘルスの向上
- 睡眠の質を高める効果、など
ここ数年は、機能性に特化した乳酸菌飲料が数多く市販されるようになっているのも特徴です。
「免疫力を高めたい」「睡眠の質を高めたい」「腸活したい」などの要望に合わせて、乳酸菌飲料を選べるようになっています。
乳酸菌飲料の注意点とは?
乳酸菌にはたくさんの種類がありますので、人によって「合う」「合わない」があります。合わない種類の乳酸菌を摂っている場合、期待している効果が得られないということになります。
そのため乳酸菌飲料を摂り始めてから1週間から10日間程度、期待している効果が実感できるか確認することが必要です。変化を感じないときは、乳酸菌が体に合っていないと考えられます。
また、乳酸菌飲料には乳酸菌の他に乳脂肪、砂糖なども含まれています。そのため乳脂肪や糖分を摂りすぎてしまう懸念があります。pH値が高く、酸性度が強いことも注意点です。虫歯になるリスクが高くなり、睡眠前に飲む場合は特に注意が必要です。
乳酸菌飲料は携帯しづらく、外出などの際に持ち運ぶのには不便という特徴もあります。旅行の際などに持って行きにくく、旅先で同じものが購入できない可能性も。毎日の習慣になっている方は、この点も注意が必要です。
ラブレ菌を主成分とする「すぐき乳酸菌パウダー」がおすすめ
「余分な糖質を摂りたくない」「気軽に持ち運びたい」という場合は、乳酸菌が入ったサプリメントもおすすめです。中でも今回は、京都三大漬物のすぐき漬けから採取されたラブレ菌を主成分とするすぐき乳酸菌パウダーを紹介します。
植物性乳酸菌のラブレ菌は「生きたまま腸に届く」などとしてさまざまな食品が市販されていますが、すぐき乳酸菌パウダーは1包に1,000億個配合されている商品です。これは、ヨーグルト(100g)の約105個分に相当します。
また、味を変えない無風味タイプなので、いつもの食事や飲み物に混ぜて、飽きることなく摂り続けられます。
植物由来の原材料のみで作られているためヴィーガンにも対応。甘味料や保存料、アレルゲンも不使用です。虫歯の心配の元である余計な糖分を摂らせなくないお子さまや、味覚に敏感なペット、嚥下機能が低下してくる高齢の方にも安心してお使いいただけます。
錠剤タイプのサプリメントのように、凝固剤や食物添加物が少ないのも特徴です。
【まとめ】スティック1本で1,000億個のラブレ菌が摂れる「すぐき乳酸菌パウダー」
体調改善に有用な乳酸菌が配合された乳酸菌飲料を、日頃の健康維持のために活用されている方も多いでしょう。ただし、糖質が多い、余分な成分も摂ってしまうなど注意点もあります。
そこで今回は、粉末タイプの植物性乳酸菌サプリメント「すぐき乳酸菌パウダー」も紹介しました。乳酸菌飲料との併用も可能ですので、ご利用をぜひ検討してみてください。